2024年の夏、第一子と産前産後ケアセンターヴィタリテハウスに4泊5日お世話になりました!心身を癒しながら新生児と向き合う時間を過ごせた、私の産後ケア宿泊体験談を書いてみます。
産後ケア利用のきっかけ
まず最初に、妊娠中「産後ケアなんて贅沢だし自分には必要ない」と思っていた私が、出産後ヴィタリテハウスの宿泊に至った経緯をお話しします。
私は妊娠中、悪阻がとにかく酷く、出産がゴールに思えていました🏴そのため、産後の体や育児については不安を抱いていなかったし、何とかなるだろうと安易に想像していました。しかし!いざ出産してみると、全身の痛みと疲れ+上手くいかない育児でパニックに陥り、産後2日目突如涙が止まらない状態になったのです😢産院で、これをマタニティブルーズと診断されました。私は元々精神的に強いタイプの人間だったので、この状況に非常に戸惑い、退院後も頼れる場所がほしいと強く思いました。
また、出産予定日より10日早く子が生まれたのですが、夫は育休開始前で、まだ仕事で営業先に出なければいけない状況でした。退院直後に家族のサポートが得られないとなり、頭に宿泊型の産後ケアが思い浮かびました。
通常、産後ケアは妊娠中に前もって予約する人が多いです。特に民間の産後ケアは、利用料の減免があるため大変人気が高く、出産直後の日程で予約することは困難でした。ヴィタリテハウスさんの存在は以前から知っていたので、ダメ元で電話をかけて問い合わせました。すると、既に予約満員のようでしたが、最短で空きのある日程を抑えてくださり、宿泊が叶ったのです。ヴィタリテハウスさんに実際訪問したことはなかったので、宿泊前にzoomを繋いで施設内を見学をさせてもらい、質問等もできたので安心でした。
産後ケアに宿泊する目的
入院中の産院では”退院後の生活”についてヒアリングがあり、産後ケアを利用することを伝えると、助産師さんから「(民間ではない)産後ケア施設はサポートが手厚いので、1日中子どもを預けて、部屋で仕事をするママも見受けられる。母体の休息を優先するのか、育児に自信をつけたいのか、何を目的に施設を利用するのかハッキリと伝えた方が良い」とアドバイスを頂きました。ということで、私も2つ目的を設定して、ヴィタリテハウスさんチェックイン当日にスタッフの方へお話ししました。
- 育児の不安を解消し、自分のペースをつくる(特に授乳!)
- 睡眠不足の解消(無理をしない)
結果的に、ヴィタリテハウスさんは私の希望に寄り添ってくれる場所で、常に不安事がないか確認してくれました。私も、ぱっと思いついた質問を忘れないようにメモ書きをして、些細なことでも助産師さんに聞きました。産後ケアの利用は決して安い金額ではないので、赤ちゃんと充実した価値のある時間を過ごすためにも、目的の明確化と共有はとても必要なことだったと思います。
ヴィタリテハウスの施設紹介
ヴィタリテハウスの施設内は、新しくて温かみがありとても綺麗です。広すぎずワンフロアで完結するため、移動で体に負荷がかかることがありません。かといって狭いわけではなく、天井が高く窓も大きいため、丁度よい快適な空間になっています。
清潔で、モダンな落ち着くお部屋
今回私は、スタンダードタイプ(19㎡・ダブルベッド1台)のお部屋に宿泊しました。部屋には、シャワー室、トイレ、洗面台、TV、デスク、冷蔵庫など、必要な設備は整っています。部屋のデスクに、スタッフさんと電話ができる専用スマホが置いてあり、食事の用意ができたタイミングを知らせてくれたり、子を預けたい時にベビールームへかけたりと、ベッドから移動することなく伝達がスムーズにできて助かりました。



光が差し込む、快適なリビングルーム
リビングは、食事をするダイニングテーブルと、くつろげるソファスペースがあります。ここには、ケトル、電子レンジ、トースター、ウォーターサーバー、ティーカップ、ティーバッグが用意されていて、自由に使うことができます。母乳に効果があると噂のたんぽぽコーヒーやノンカフェインの黒豆茶も置いてありました。

24h対応してくれる、安心のベビールーム
ベビールームは、助産師さんと保育士さんが24時間在してくれています。ここで赤ちゃんを預けたり、授乳や沐浴の指導を受けることができます。私は基本ベビールームで授乳を行い、助産師さんに都度アドバイスをもらったり、母乳を何ml飲めているか体重を測ってもらったりしていました。母乳が足りないときは、追加でミルクを作ってもらいました。授乳スペースは長ソファで個室にはなっていないため、横隣りで他のママさんも授乳していることがあります。私は一緒に頑張っているママさんが側に居ることも励みになりました。
ヴィタリテハウスでの過ごし方
1日のスケジュールはこんな感じ
1日のスケジュールは3時間おきの授乳を軸に、すきま時間で子をベビールームに預けて食事と休息を摂りました。授乳は深夜1回スキップして、夜にまとまって寝る時間を確保しました。
07:00 シャワー
08:00 朝食
09:00 授乳(1回目)
09:40 母子同室 部屋で子と触れ合いタイム。
11:00 アロママッサージ(有料/事前予約)
12:00 授乳(2回目)
13:00 昼食
14:00 母子同室 部屋で子と触れ合いタイム。
15:00 授乳(3回目)
15:40 おやつ
16:00 母面会 面会に来てくれた母とリビングでお茶。
18:00 授乳(4回目)
19:00 夕食
20:00 夫面会 仕事終わりに夫が来てくれて、部屋で3人一緒に過ごす。
21:00 授乳(5回目)終えたら、次の授乳まで仮眠。
24:00 授乳(6回目)終えたら、明け方まで寝る。
~就寝~
※深夜3時の回は助産師さんにミルクをあげてもらうようお願いします。
~起床~
06:00 授乳(7回目)
ベビールームに子を預けている間は、目安3時間おきに子が泣き出したタイミングで「今授乳これますか?」と電話で聞いてくれて、とても親切でした。
栄養バランス◎な食事とおやつの時間が楽しみ
食事は、1日3食と15時におやつ、必要であれば夜食におにぎりを用意してくださります。野菜の素材の味を活かした、栄養バランスが良くて優しい味のお食事でした。リビングに献立表が貼ってあるので、毎朝楽しみに見ていました。個人的には、子をベビールームに預けてゆっくり食べるおやつの時間が1日のご褒美タイムとなり嬉しかったです。


広々としたリビングで家族と面会。自宅じゃないから片付けの心配無用!
ヴィタリテハウスでは、面会時間に、家族や友人の訪問が可能です。面会にきてくれた夫や両親とリビングでお茶を飲みながら、ゆったりとした時間を過ごすことができました。出産直後、自宅のリビングには布団を敷いていましたし、人を招き入れるとなると、片付けをしたりしなくてはいけないので、ヴィタリテハウスでの面会は気が楽でした。
マッサージのオプションプランで心も体も癒されて
滞在中、アロマオイルマッサージ・鍼灸、フェイシャルエステ、ネイル、骨盤矯正、ビタミン点滴、ニューボーンフォトなどの有料プログラムが利用できます。私は慣れない授乳で背中、肩、腰が凝っていたので、全身マッサージを予約しました。マッサージ室で専門の方が施術してくださり、とてもリラックスできました。
滞在中の外出もOK!気晴らしに1人で外を散歩してみるのも?
滞在中は外出することも可能なので、特に長期滞在する方などは、子を預けて1人で散歩したりコンビニに行くだけでも気晴らしになるかもしれません。私は、ハウスの中で十分気晴らしができたのと、リビングに日差しが入るので室内で窮屈に思うことがなく、外出はしませんでした。
まとめ
ヴィタリテハウスの良かったところ
荷物は手ぶら同然!必要なアメニティと備品はすべて揃っている
公式HPの「お持ちいただくもの」には下記の4点が記載されています。
・母子手帳
・健康保険証
・下着
・普段お使いのスキンケア用品
私は何かと不安だったので、必要以上の荷物をたくさん詰めていきましたが、全然使わずに終わりました。育児に必要な備品はすべて揃っている、と認識して問題ないと思います!個人的に追加で持参して良かったものは、蒸気アイマスクと水筒です。水筒は、リビングにあるウォーターサーバーで水を入れて、ベッドサイドに置いておくために使いました。
もし「アレはあるかな?」と不安に思うアイテムがあれば、事前にヴィタリテハウスさんへ聞いておくと良いでしょう。私の場合は、滞在中搾乳機を使いたいと思い、メデラの搾乳機をお借りしたのですが、自分のサイズのパーツがなかったので、夫に買ってきてもらいました。また、特定のブランドのものを使用したい場合は持参が必要です。ハウスでは、紙おむつとおしりふきはメリーズ、粉ミルクはアイクレオ、哺乳瓶はピジョンです。アメニティの詳細についは、公式のWEBサイトに一覧表があるので、確認してみてください。
24hいつでも、些細なことでも遠慮せずに相談できる
助産師さんと保育士さんが24時間常駐しているため、育児で困ったことがあればいつでも聞くことができます。産院では、夜の就寝時間もアレコレ気になり始め検索魔になっていました。情報過多で、何から試したら良いか分からなくなりパニックに陥って、助産師さんに聞きたくても、お産対応で忙しいかもしれないと遠慮がちでした。
しかし、ハウスに来てからは、気になったことはすぐに助産師さんに相談して、その場で実践して様子をみてもらうことができました。自分と子に合った方法を提案してくれて、上手くいかなかった時は、違う手段を提示してくれて、とても参考になりました。
人と過ごす楽しい時間と、お部屋でのひとり時間。適度なバランスが良い
私はチェックイン時、とても疲れていて「他の宿泊者との会話は気を遣うのが面倒だから避けたい」と思っていました。ですが、入所してすぐ滞在中のママさんが声をかけてくれました。まあ少しなら…と思い会話をしていたら、共感の嵐で会話が弾み、そのあと気持ちが驚く程軽くなったのです!!同じ時期に出産という大きなイベントを乗り越えたもの同士、通じ合うものがあったのでしょう。親や夫には理解が難しい気持ちを、よく分かってくれる人との会話がこんなにも心の支えになるとは思いもしませんでした。それからというもの、食事はリビングで滞在中のママさんとお話しを楽しむようになりました。様々な出産体験、育児の楽しみそして悩みも共有し合いました。一方で、おやつタイムは、お茶をいれておやつを部屋に持ち込み、1人時間をゆったり過ごしました。
ヴィタリテハウスの懸念点
正直懸念点が思いつかないので、こんな人には向いていないかもしれない(?)ということを書いておきます。
- 市の産後ケア「利用料金の減免」を受けたい
- 上のお子さんも一緒に宿泊したい(託児サービス/キッズプレイルームはない)
- 豪華な食事や綺麗な景色など、リゾート感も楽しみたい
- 宿泊者となるべく接したくない(リビングと授乳スペースは共用)
さいごに
ヴィタリテハウスで過ごした4泊5日は、私にとって安心して育児をスタートするために必要な時間でした。滞在中、帝王切開の術後ママさん、ハウス長期利用のママさん、卒乳のタイミングで滞在中のママさんなどに出会い、様々な形で利用されていることを知りました。皆さん口を揃えて「ヴィタリテハウスのサポートに感動した、泊まって本当によかった」と言っていたので、個々の事情に寄り添ったケアをしてくれる素晴らしいハウスなんだと実感しました。
妊娠中に産後の生活を想像することは難しいかもしれませんが、もし不安に感じている方がいたら、一度産後ケア施設がどんな場所なのか見学だけでも行ってみることをお勧めします。私がもし2人目を授かることになったら、またヴィタリテハウスさんにお世話になりたいと考えています。
※本ブログの記載内容は、2024年8月時点の情報です